安倍文殊院のコスモス
奈良県桜井市の安倍文殊院といえば、春と秋に咲くコスモスで有名です。
日本三文殊の第一霊場として知られる安倍文殊院。智恵の神様として受験生の間で人気の文殊さんです。
立て看板に「春咲コスモス」と書かれていますね。
文殊池に映る逆さの浮御堂は、京都の宇治にある平等院鳳凰堂を思わせる美しさです。
金閣浮御堂の中には、安倍文殊院の前身である安倍寺を創建した安倍倉梯麻呂(くらはしまろ)が祀られています。
春咲きのコスモスが展示されていました。
観光客の方々も、シャッターを押すのに忙しいご様子です。
本堂前の絵馬は壮観です。
本堂の中には、ご本尊の文殊菩薩騎獅像が鎮座します。
快慶の作とされる文殊菩薩騎獅像は、木彫色彩の傑作です。
獅子の上に乗っている全長7mにも及ぶ文殊菩薩様。脇侍像と共に、国の重要文化財に指定されています。
今回は、安倍文殊院の裏道から入りました。案内の石碑が建ちます。
こちらは、朱色が鮮やかな山門です。
「下馬」の文字が見えます。昔の人はお参りの際、この場所で移動手段になっていた馬から降りていたんですね。
安倍寺跡。
安倍文殊院の南西300mほどの所に安倍寺跡はあります。
安倍寺跡は崇敬寺(すうきょうじ)と呼ばれていました。平安時代後期、崇敬寺の北東に別所を創設した歴史が残されています。これが今の安倍文殊院の元と推測されます。
安倍文殊院は、大和長寿道と呼ばれる散策路の起点としても知られます。
智恵を授かる安倍文殊院から、ぼけ封じで有名なおふさ観音までを結ぶ大和長寿道。
ハイキングコースの途中には香久山や藤原宮跡もあり、万葉の歴史に触れる散策路として人気を集めます。